茶禅草堂の思い
一杯のお茶に隠れているもの
古代の人々の暮らしの智慧
人と自然が調和する世界
自分が何者であるかを感じる瞬間
人の手で摘み 人の手で淹れた ただひとつの味と
そこで出会える
ただひとつの時間をいただく奇跡
【天地人】
人と自然の調和の世界
古代の人々は
一心にそのことを大切にしてきました
天は恵みを与え
地は豊かさを養い
人は天地の偉大さと調和する
自然と対峙した時
そこから見えてくるものは
自分が何者であるかということ
そして
天と地と人が奏でるハーモニーは
最も美しく貴いものだと感じます
【お茶のある暮らし】
一杯のお茶の不思議
一杯のお茶から出会い
一杯のお茶で調和する
はじめは薬として用いられ
のちに飲みものとして
愛されるようになったのは
時をさかのぼること二千年以上も前
あれから今日まで
私たちはどれほどまでに
茶に魅せられてきたでしょうか
【一杯のお茶の不思議】
一杯のお茶には不思議が隠れています
茶と水が器の中で出会い
溶け合い融合する時
シンプルなまでのその世界に
小宇宙を感じます
一碗の中で調和された宇宙は
最もシンプルな融合の世界に
最も偉大である宇宙を見ることが
できるのです
【いのちをつなぐもの】
古代の人は
この美しい地球にいつまでも
とどまっていたいと
永遠の命を持ち続けることに憧れてきました
食べることは
命をつなぐことであり
生きることは
自然と共生することであり
薬食同源の世界は
すべてが循環と調和の中で
成り立っていることを
伝えてきた
古代の人々の暮らしの智慧なのです
【茶薬同源】
一日に百種類以上の薬草と嘗め
七十二もの毒にあった
その時 お茶で解毒をした
天地人の創造神の一人であり
お茶と薬草を発見した
「神農」
今も語りつがれる伝説に
お茶と薬膳が
一本の道につながっていたことを
さし示しています
【ワンネス】
古代の人々が伝えようとしてきた叡智は
シンプルで偉大です
どんなにITやAIが発達しても
わたしたちの思考を
はるかに凌駕する天地の世界には
かないません
それは
有り余るほどの愛にあふれた
美しい世界であり
人を呑み込んでしまうほどの脅威であり
このとき
私たち人間が考える思考は
どれほどちっぽけなものかに
気づかされます
それは
私たち人間が何千年もの間で
自然に抱かれながら生かされていることを
潜在的に知っているからなのだと
思うのです
茶禅草堂のお茶の世界が
時空を超えて
自然と人が調和する美しい世界を
お届けできたら幸いです
岩咲ナオコ