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祈りと音とお茶と…

更新日:2021年10月29日



こんにちは


いつも茶禅草堂のブログを


お読みくださいましてありがとうございます。


茶禅草堂の岩咲ナオコです。


先日 長野にてお茶をふるまいに行ってまいりました。  


長野でのお茶会は、7月の軽井沢のお茶会に続いて2回目です。





山と水の豊かなところ、長野。


この度は信州新町へ伺いました。


信州新町は犀川を上った静かな佇まいの集落でした。


古民家を再生するプロジェクトの一貫として


音楽アーティスト


アーティストKOHKI氏が主催してのお茶会でした。







KOHKI氏の先代は、約100年前、


この村に交響楽団を結成しています。


文化人とも交流があり


この古民家に著名な文化人も多く訪れたそうです。










【ひいおじいさまが残された蓄音機】

【旅の宿泊の御礼に絵師が描いてくれたという襖絵】

先代のDNAを受け継いだKOHKI氏は


あらゆる楽器を操ってしまうほどの


天才的音楽の才能をお持ちです。








【どの部屋にも音楽空間を設えているKOHKI氏が手掛けた温故知新的空間】

【蔵の中もスタジオにしてしまっています】

依頼されたアーティストからのレコーディングでは


1人で様々な楽器を使いこなしながら編曲し完成させます。


オーケストラほどの楽曲もそれぞれのパーツの


旋律を1人で作曲するなど


ちょっと素人には想像がつかない才能です。


ジャンルはロックから雅楽まで。



そんな、多彩な能をもつ KOHKI氏が 


人口3000人ほどの村を活動の拠点としているのです。


それは、先代かこの地に残した音楽文化を


これからも受け継いでいきたいから。


訪れた古民家には、


100年前の蓄音機やレコード


そして、暮らしに使われていたものが


今も丁寧につかわれていました。












これまで茶禅草堂では


音楽とお茶のコラボレーションさせたお茶会を


何度か開催しています。


お茶会の主旨やテーマに合わせて


各分野のアーティストにお願いし


お茶の世界を音で表現してもらってきました。




この度のお茶会は


私がアーティストKOHKI氏の思いに寄り添うような形となりました。


先代から受け継いだKOHKI氏の音の世界


これからも私たちに豊かな時間を届けてほしい、、、


そんな祈りもこめて


過去から現在に、そして未来に繋がるように


そんな思いをこめてお茶を選びました。





そして


お茶会の演奏にKOHKI氏が選んだ楽器は


「リュートギター」





中世からルネサンス期、そしてバロック時代に


使用されていた古楽器です。


現在のギターの原点とも言えます。


琵琶にも形が似ているところもありますから


東西交易の中で繋がっているかもしれません。


お茶会のはじまりとともに


氏が静かに奏ではじめました。


その音は


鳥が囀るように


風がそよぐように


川がサラサラと流れるように、、、


やわらかな音色に


気づけば


音がお茶に寄り添ってくれていました。





調和の世界


交響とは、交じりあい、響きあうこと。


個が立ちすぎては


調和的美しい世界から離れていきます。


お互いが共鳴しあい


心地良く生かされた世界は


互いが支えあい、互いが生かしあう。


柔らかな音色と


KOHKI氏の繊細な弾き心地


美しい音の波動の中で


お茶の香味は共鳴し


人の心にも調和的世界が生まれた


そんな時間だったような気がします。


KOHKI氏がこの日この限りの


即興で作ってくれた曲は


流れる水のように


身体の細胞の隅々まで行きわたるような


心地良い波動を持ったものでした。




音は波動


水も波動


心の動きはこうした波動をうけとめ


感情へと結びついているのだと思います。


祈ることが


私たちの心の波動だとしたら


これからの私たちの平和を願い


その心を音とお茶に託したいと思います。




この日この時限りのお茶と音の世界


またひとつ


私の人生の記憶に刻まれました。


遠方よりご参加いただいただいた皆様


心より感謝申し上げます。




 11月23日、KOHKI氏が音楽監督を務める講演があるそうです。


日本の伝統的な楽器の音色と


オーケストラの美しくダイナミックな演奏が融合させた


 和洋の音の世界です。


ご興味のある方は体験してみてくださいね。↓↓




写真協力:功刀亮二



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