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茶会 「海中の雀と秋の露の茶会」

更新日:2021年1月24日

茶禅草堂のブログに訪問してくださいまして

ありがとうございます。






「茶禅草堂」 岩咲ナオコ先生と

「ゆきすきのくに」井戸理恵子先生(民族情報工学研究家)

お二人のコラボによる

「秋の養生」をテーマにしたお茶会に行ってまいりました ― 雀入大海為蛤 ― 

「雀、海中に入りて蛤となす」 晩秋に海辺で騒いでいた雀が次第に姿を消し、

まるで海の中の蛤になったようだ の意 物事が変化する事に対する、中国の故事だそうで、

寒暖の差が激しくなるこの季節、 体調を壊しやすい事から到来する冬に向かって

体を整えていく必要があるようです。 秋の土用(立秋前の18日間)は急に風が冷たくなり、

肺に冷気が入ることにより、体調を崩しがちだとか… この時期に肺を傷めると後々響く事も多いそうです。 皆様もお気をつけてくださいませ ― 閑話休題 ― 普段はなんでもない会議室のようなスペースが

こんな風に秋の茶席に… 

草木の中にメタルの屏風がアクセント

―本日のお茶― 体を温めるお茶として岩咲先生秘蔵の

40年ものの普洱茶(プーアール茶)

年代物の普洱茶にもなると1年ごとに1万円~らしく 単純に40年ものなら 40万!! このお茶は先生が随分前に入手されたものらしいです 「出来の良い年に買っておいて寝かせてればこうなりますよ」

とのこと…

ちなみに上のモノは餅茶といわれ

茶葉を鏡餅のように整形したもの

時にはこんな ↓ キノコみたいな形もあるんですよ

これを、専用のナイフのようなもので適量切りだし

茶壺に入れるんですよ


篠笛の音が流れ、秋らしくしつらえたお茶席…

茶杯も手触りが良く 深めで茶の香りを聞くには絶妙な形 お菓子は良質の素材による井戸先生の手作り 栗きんとん 紫芋の茶巾 栗羊羹  素材の甘味だけでこんなにおいしいお菓子に仕上がるんですね 平素、自分がいかに過分な甘味を摂取しているのか実感しました。 私が座した茶席の茶人は男性でした。 いつも、岩咲先生の細く長い手による美しい茶芸を拝見しているのですが、男性の方の大きくやわらかそうな手から入れられるお茶は、この秋にふさわしく大変あたたかい気が流れて良いな…と思いました。 折に触れこのような空間に身を置き、静かに揺れる湯気を眺めつつ頂くお茶 人間本来の姿に回帰することができるこんな静かな時間が

身にしみて幸せを実感させてくれるのです。


認定講師 吉井 真奈美 記

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