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茶会 「お茶と仏教」

更新日:2021年1月24日

茶禅草堂のブログに訪問してくださいまして

ありがとうございます。



茶禅草堂と薬師寺東京別院様のコラボイベント

「お茶と仏教」に行ってきました。


毎月第四日曜日に行われるの法話の際のお呈茶を

茶禅草堂が担当している御縁で企画されたものです 東京のど真ん中(五反田)で、この静けさ 世界遺産である奈良、薬師寺さんの東京の別院です 閑静な住宅街の中にあって、お寺とは思えない

3階建て建物です 茶室を含めたお座敷も3つありかなりな素敵空間なんですよ


― 閑話休題 ―


お茶にまつわるお話を岩咲ナオコ先生とお坊様(根来穆道氏)からお聞きしました お茶の起源は5000年ほど前だとか。



当初は嗜好品と言うより薬として珍重されました。 昔は、僧侶=学識の高い人で、哲学、建築、医学にも通じていたことから、お茶と僧侶と仏教はつながっていました。



本来僧侶はさまざまな物を生産していなかったっそうです

修行の日々で生活のあらゆる「モノ、コト」はお布施により賄われていたからです しかし、次第に禅宗のお寺からモノ(食料)を作り、

コト(料理)も始めたそうです。



新人の僧侶の登竜門としてお茶の作法が学ばれ、

それが懐石料理へと発展していきました。 懐に石と書いて「懐石」と言いますが、

当時の禅僧は修行の為、お昼しか食事をしなかったので大変空腹でした。 食べ物を摂取しないと体が冷えるので、懐に温めた石を入れてしのいでいたとか…


また、茶は覚醒作用があることから、

座禅の修行時にお茶を飲み 眠らないように取り入れられたそうで、

ひろく僧侶の間に広まっていきました。 このような経緯を経て特に仏教とお茶は深く関係していったようです。 【座禅体験】 そのようなお話をお聞きした後、お坊様から座禅をご指南頂き、

はじめて座ってみました。


お坊様いわく 頭にバターを載せているイメージを作り、

それが次第に溶けてゆき、足元に至るころにじわじわ足に温もりが伝わる感覚だそうで お坊様も長年の修行の中で数回そのような体験をされたとか… 初めて座禅をするわたくしにはまだまだ、遠い感覚でありましょう。 半眼で燃える香を見るともなしに見つめ、ただただ、自分の息に集中する… しかしながら、「座る」という事はなかなか難しいもので、

雑念が次から次へ湧いては消え… 香の煙が気になってみたり、他の人が気になったり、

もう全然心が定まらない30分でありました。 そんな中でも、終わったあとはなんだか心洗われるようなすっきりした気分が最後には残っていました。 その後は茶席に移動し、お茶を頂きました。 今回のお茶は「径山茶」 浙江省にある山で径山寺は日本の遣唐使を受け入れていた御縁でお茶が日本に伝わりました。





今回のお手前は当時を再現して、茶壺の代わりに

お抹茶を頂くようなおおきな茶碗に茶葉を入れ

お茶をレンゲですくいあげて茶杯に移すというものでした。

大きな茶碗の中で次第にお茶が出来上がっていく過程を目を眺めてながら

お茶の香りが広がっていく…

茶壺で頂くお茶とはまた風情が違って新鮮でした。

座禅をした後に頂くお茶はまた、いっそうこころに染み入る一杯だったと思います。


忙しい日常に「心ここにあらず」な時でも

このようなお寺という清らかな空間でお茶を頂けば

自分を取り戻せたような気がしたひとときでした。


認定講師 吉井 真奈美 記

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